夏のぬけがら

さよならと言いました どんな言葉より簡単なのさ
さよならと笑いました あなたは同じ言葉をかえす

涼しい夜風になびいて 飛んでったこころ
淋しい夜風になびいて 目を細めた夕暮れ
ぼくは夏のセミのぬけがらさ

さよならと言いました
理由なんて言わなくて良いでしょう
さよならと笑いました
あなたはいつの間にかいなくなる

見上げた青と緑に ぼやかしたこころ
淋しい夜風よ どうか悲しい目を笑わないで
どうか すっからかんのぼくを包み込んで

明日になってもここにいるよ
そのままのこころを残して
明日になってもしがみついてるよ
今を生きたしるしは 忘れないで、忘れないで

さよならと言いました 通りすがり 勘違いの夏
さよならと言いました 力尽きたようなふりで

明日になってもここにいるよ
そのままのこころを残して
明日になってもしがみついてるよ
泣き出しそうな夕暮れとふたりぼっち
明日になったら変われるかなぁ
消えないようにこの時を 感じたいよ、感じたいよ
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