玄海みれん

あんな男と 思っても
涙しょっぱい 海よりからい
泣いてくれるな 玄海カモメ
泣けば未練が 騒ぎ出す
憎い恋しい 女の胸を
遠い海鳴り また揺する

夢に思い出 打ち寄せる
ひとり旅寝は 波音ばかり
空を見上げりゃ 玄海月夜
月が未練で にじみます
呼んでみたって 届かぬものを
なんでつぶやく あの名前

恋はいつでも 五分と五分
そうは言っても 男が悪い
傷に沁みます 玄海しぶき
沁みて未練が 重くなる
怒涛逆巻く この海峡を
越えて明日は どこへ着く
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