もしもし?もしもさぁ

もしもし?もしもさぁ
俺らまた来世で出会ったとして
記憶の片隅にすらも残ってない赤の他人同士になるなら
君が惜しみもなく見せる不細工な寝顔でさえも
どうやら価値があったんじゃないかってそんなことを思っている

一度散ってしまった胡蝶蘭がもう一度咲き始めたあの日
記憶の無くなった祖父から名前を呼ばれて
夜が明けたあの日と同じ光が差し込んでいる

だから
わざわざ馬鹿な話がまたあなたと交わしたい
酸いも甘いも毎日の変化すら飲み込んで
風をも置き去るスピードで聞こえてくる声が
未知で満ちた道をまた一から作り出す
どこで聞いてたって

もしもし?もしもさぁ
天からぶら下げられたあの糸に
一千万人一斉に走り一人だけが掴める争いがあるなら
恥も外聞も気にせず異論も疑問も持たざる
そんな人種に生まれ変わるよう誰か俺の背中を蹴り上げろ

糸が千切れたら一位とかあいつこそが転べば一位とか些細な事は気にせずに
背に刺さったあの明日
たまには真正面から抱きしめていく

だから
ガラガラに枯れたこの声も濁った両眼でも
自分の分の運も個性として抱え込んで
大切に守るべきものを迷わず選ぶから
あなたがアート、あなたが花だから離さぬよう
どこで生きていたって

だから
わざわざ馬鹿な話がまたあなたと交わしたい
酸いも甘いも毎日の変化すら飲み込んで
電波障害も飛び越えてあなたへ飛ぶ音で
未知で満ちた道をまた一から作り出す

まだまだ鳴り止やませない二人だけのあの話
こんな夜こそがずっとずっとずっとずっと続きますように
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