霧の海

乱れる細文字 置手紙
君を偲(しの)べば 心が痛い

ああ 会いたい 会いたい
何に代えても 会いたい

一人一人一人一人一人降り立つ 三次の町は
あたり一面 霧の海

暮らした月日を 数えても
思い出すのは 泣き顔ばかり

ああ ごめんよ ごめんよ
ただくり返す ごめんよ

二度と二度と二度と二度と二度と通わぬ 線路の先は
今日も明日も 霧ばかり

借りたままだね 倖せ
返すあてさえ ないのに

愛を愛を愛を愛を愛をさがして 三次の町を
行けば無情の 霧の海
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