愛と優

単純で明解な方向へ
最短最速の方法で
安心安全なレールの上
真っ直ぐだった

何かを失っていく
ことにだって気付いていた
振り返れば終わってしまう
気がしていた

花が枯れてしまうように
晴れの日ばっか続かないように
風が冷たくなる前に
綴ろう
本当の事

心何度劈かれても
僕はなぜか
奏でてしまうんだ
知らないコード
まだ鳴っている
長月が終わる

視界が世界だった
雑音は耳塞いだ
誰かのせいにした
独りになった

いつだってそうやって被害者面して
他人のことおろそかどころか
自分も「あら、そうか…」
諦めていたのは
僕だ

言葉とうに
出し尽くしても
僕は今も
紡いでしまうんだ
知らない心
理解したくて
歌い続けてる

愛や
優を
覚えたように
僕は創り続ける
音や言葉紡ぐようにして
僕は君をたぐり寄せるから
四季が詩に色を添えながら
金木犀の香り
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