サイレンブルー

真っ白な世界を遮って 珍しく広がった青の日は
不思議で 嬉しくて 似てたんだ
久しぶりの慣れた背中のいる景色

同じ遊歩道に次の春に咲く
花は去年とは違うのかも
不意に気付かされる可能性
戸惑う指先を今 急き立てて

僕らの「特別」はありきたりでささやかなホーリーナイト
なくせないのは互いだけだって
僕らは臆病に その意味へと 近づこうとして
見上げたらサイレンブルー
変わってく季節を感じた

冬晴れの空気を吸い込んで 思い出すいつかの日曜日を
あどけない輪郭と 強くいたい理由とをぎゅっと
握り込んでくぐったゲート

眠る記憶よりずっと鮮やかに
綺麗に移ろうその笑顔へと
もう留められない想い

あの日の踏みしめたアスファルトに 跳ね返る希望
折れそうになる心に映った
僕らの情景は 色違いでお揃いのフィルム
ためらいを超えてくよ
優しい日々 終わらす言葉

ベルの音 警鐘へと
ああ 大切にしたいのに
無欲じゃいられない自意識
ヒーローにだってそう願いはあるんだと
主張と迷い 混ざり届くから

それなら少しだけ手を伸ばして指の先触れて
怖がりながら生きてみようって
戻れぬ過去よりもおぼつかない明日を見ようって
もしも言ってみせたら…

僕らの「特別」はありきたりでささやかなホーリーナイト
なくせないのは互いだけなんだ
僕らは臆病にその意味へと 近づこうとして
見つめ合うサイレンブルー
変わってく季節のなかで
×