晩秋ひとり旅

あなたは何処に いるのでしょうか
芯から尽くした 人でした
実らぬ愛の 切ない思い
今でも胸を 締めつける…
無人の駅に たたずみながら
寒さ堪える 晩秋ひとり旅

列車の窓に 雲間の月が
あの日の微笑み 思い出す
震えるほどに やさしい言葉
温もり残る くちびるが…
戻れぬ時間(とき)を 恨んでみても
頬に涙の 晩秋ひとり旅

荷物はひとつ 思い出詰めて
あてない旅路の 街灯り
心の糸は ほつれたままで
終着駅は まだ遠い…
「さよならあなた」言葉にしても
風がかき消す 晩秋ひとり旅
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