発光

雲が向こうで
空の手前を這いつくばり
光の形を変えてみせる
その光のゆらぎで
せかいは
その度ごとに違う顔をみせる

また今と出会う
また未来が気になる
そう違わないとしても
そう同じばかりでもないだろう
終わり間際は
少し発光するらしい

波が岸壁を
削り落とし せめぎ合い
足元の形を変えてみせる
その狭間の軋みで
せかいは
その度ごとに違う気持ちをみせる

また今と出会う
また未来が気になる
そう違わないとしても
そう同じばかりでもないだろう
終わり間際は
少し発光するらしい

過去という記憶と
未来という望みの
ちょうどその
ど真ん中
今 今 今 今
今 今 今 今
今 今 今 今
今 今 今 今

未来はその昔に
何度かあったらしい
その度ごとに
発光を繰り返して
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