ともだち

寒すぎる季節におわれた
あてのない旅先で
突然にあいつに逢いたくなった
日暮れのともしびのように
はかなくてあたたかい
あいつに逢いたくなった
逢えるはずもない……あいつに

いくつかの季節をくぐって
人はみなかわるのか
今いづこあいつに逢うこともない
迷った野良犬のように
おれさえもさけ乍ら
あいつは遠くへ行った
わるいうわさだけ……残して
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