坂道のむこう

駅まで続くゆるやかな この坂道も
いまではひとり歩けない 車椅子の妻(キミ)は
もう人生にこしかけて いればいいんだよ
いつでも後ろふりむけば 俺が 俺がいるから

長いことひとりにさせて 長いこと苦労をかけて
「ありがとう」と言うのは 俺の方だよ
笑いながら泣いている 妻(キミ)が妻(キミ)が切なくて

花屋のバラは悩まずに 咲いているねと
心の中の淋しさを 白い髪で隠して
もう人生の肩の荷を 降ろしていいんだよ
泣かせたこともあったけど そばに そばにいるから

想い出をひとりにさせて 想い出に心配させて
「ごめんね」と言うのは 俺の方だよ
笑いながら泣いている 妻(キミ)が妻(キミ)が切なくて
笑いながら泣いている 妻(キミ)が妻(キミ)が切なくて
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