ふゆみどり

とまる枝なくして飛び立つハチドリの声
耳を塞ぎ眠る花たちの残り香

手を伸ばした夕闇の中
溶けてゆく
あなたといたあの冬の影
いつまでも見てる

帰り道忘れて泣き出す鳥たちを背に
色褪せた花びら手の中に包んだ

淡雪降る音のない夜
響いてく
私を呼ぶ懐かしい声
抱きしめて眠る

この夜の先にはあの空が待っている
千の朝が過ぎてもあのときのままで

手を伸ばした夕闇の中
溶けてゆく
あなたといたあの冬の影
いつまでも見てる

淡雪降る音のない夜
響いてく
私を呼ぶ懐かしい声
胸の戸を開く

いつか 別れた あの春へ
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