茫漠(ジプシーマン)

丘の上 佇むジプシーマン
夏の夜 ちぎれた
夢のかけらを モザイクの空
つなぎ合わせてみる

女が現れて
彼の細い肩を抱き
「次は上手くゆくわ」と
その耳に口づける

やみくもに繰り返す
季節はただ過ぎゆく
太陽に奪われて
月の涙に溺れる

砂漠を旅する ジプシーマン
冬の朝 失くした
地図のきれはし 足跡さえも
風が消してしまう

女が現れて
銀のロープを手渡した
迷い始めた彼を
導くかの様に

やみくもに繰り返す
季節はただ過ぎゆく
太陽に晒されて
月の涙に凍える

西から東へ
雲は流れてゆく
こんなにも離れれば
全て美しい…

その日から女は
姿を消してしまった
愛していた事に
初めて気付いた

やみくもに繰り返す
季節はただ過ぎゆく
太陽に奪われて
月の涙に溺れる

やみくもに繰り返す
季節はただ過ぎゆく
太陽に晒されて
月の涙に凍える
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