制服

卒業証書 抱いた
傘の波に まぎれながら
自然にあなたの横
並ぶように歩いてたの
四月からは都会に
行ってしまう あなたに
打ち明けたい 気持ちが
でも このままでいいの
ただのクラスメイトだから
失うとき はじめて
まぶしかった時を知るの

真っ赤な 定期入れと
かくしていた 小さな写真
セーラー服着るのも
そうね 今日が最後なのね
テスト前に ノートを
貸してくれと 言われて
ぬけがけだと みんなに
責められた日もあるわ
ただのクラスメイトなのに
失うとき はじめて
まぶしかった時を知るの

桜が枝に咲く頃は
違う世界で ひとりぼっち
ひとりぼっち生きてる
雨に濡れたメモには 東京での 住所が
握りしめて泣いたの
そう このままでいいの
ただのクラスメイトだけで
失うとき はじめて
まぶしかった時を知るの
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