感情論

意味深な感情論は君の声 それは夜明け前
崩れそうな罪悪感を 今 隠してくれる

研ぎ澄まされてしまった感覚は春
重なった季節を詠みたくなっては泣いた
足音に咲いた記憶 過ぎ行く香り 立ち止まる

意味深な感情論は君の声 それは夜明け前
こんなにも 嗚呼 淡泊な反復に何が見えるのか
嗅ぎ取った感情論は誰の声 そして夜明け前

左折 しゃくれてしまった感覚は無く
擦れ違う奴等に「阿婆擦れ」と愛を説いた
嗚呼 溶けて行く

意味深な感情論は君の声 それは夜明け前
こんなにも 嗚呼 淡泊な反復が呼び覚ました答え
聞き飽きた感情論は喘ぎ声 遠ざかる手と手
満ちて行く半歩先を 上手く消してくれないか

目覚めの合図には 枯れない花束を
昨夜の余韻にまだ揺れる 悲しい口付けを
枕元が語る浅い喜びまで 痺れる右腕なら届きそうだ
青く 淡過ぎる夢 続く 甘過ぎる夜

意味深な感情論は君の声 それは夜明け前
生きて行く三歩先で 出会うべき場所が煌めいて
嗅ぎ取った感情論は僕の声 それが夜明け前
崩れそうな罪悪感を 今 隠してくれる
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