仁醒

仁醒

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ここに一枚の描きかけの絵がある
部屋の真中には テーブルがあって
壁ぎわには テレビが置かれている
今日という日付けの新聞と
窓の外を流れる雲の形さえ
昨日のままで いいかもしれない
家族に囲まれて てれている
自分自身を描きこめば
仕上がりだ

誰れもが そんな風に
一枚の絵を大切に抱きしめて
人生が 旅だということも
いつしか忘れて生きて行く

私は絵の中から 抜けだして
旅に出ました
今 私の前にいるのは
くわを持つ農夫の姿
彼は風と雲と朝陽と土と語らい
夕陽と別れを告げる 大地に汗を残して
ここでこうして すわっていると
生きるとは 働くことなんだと
わからなくなってしまっていた
誰のために 働いているのか

余りにも世の中が
複雑になってしまったから
コーヒーカップに角砂糖を
昨日と同じように
かきまぜてくれる 君がいて
日付を 変えれば 明日になる
そんな一枚の絵がある
家族に囲まれて てれている
自分自身を描きこめば
仕上がりだ

誰れもが そんな風に
一枚の絵を大切に抱きしめて
人生が 旅だということも
いつしか忘れて生きて行く

誰れもが そんな風に
一枚の絵を大切に抱きしめて
人生が 誰れのものでもないことも
いつしか忘れて生きて行く