Uta-net

ライブレポート

検索

メニューを開く

LIVE REPORT

カメレオ

『カメレオ結成1周年記念ワンマンライブ「みなさんのおかげでしたっ!」』

2013年01月13日
@新宿BLAZE

自分たちの成功だけでなく、ヴィジュアルシーンそのものを引っ張っていこうと気合い十分なカメレオが、バンドの結成1周年を祝したワンマンライヴを開催。見事ソールドアウトで迎えた本公演では、バンドとしての勢いはもちろんのことエンターテインメント性を追求したステージを体感することができた。
カメレオが産声をあげた時からこれまでの軌跡を真剣になぞるも、ところどころで笑いに走ってしまうオープニング映像で会場を和ませた後、メンバーが登場。1曲目「評論家的ダンスナンバー」から会場を大きく揺らし、続く「擬似コミュニケーション」でヘドバンの嵐。フロア両サイドを囲むように設けられた迫り出しステージを利用して、Takashi(Gu)は猛ダッシュで下手側へ。より観客との距離を縮めながら綺麗な音色と妖艶なパフォーマンスで魅了する。対照的にエモーショナルなプレイスタイルのDaisuke(Gu)は「新宿。」で“声、声”としきりに煽り立て、ざらついた音色を響かせる。“今日は手加減しねぇぞ”とHIKARU.(Vo)の宣戦布告通り、噛み付くようなヴォーカルからシャウト、言葉を届ける力強いヴォーカルと多彩な表情で楽曲の世界観を広げていく。新年一発目の“ハナゲ”コールも決まり、終始テンション高めだったTakeshi(Dr)はタフなドラミングでリズムの要を貫き、同じくリズム隊のKouichi(Ba)も普段はバンド全体のバランスを見てのベースプレイだったのが、この日ばかりは自身を激しく主張。こういった楽器陣の掛け合いもあり、いつも以上に厚みのあるサウンドが生まれていたように思う。
また、演出の面でもさまざまな趣向を凝らしていたのも特筆すべき点で、互いに惹かれ合うも別れなければいけない男女の寸劇からの「バカ...バカ...バカ...」はより楽曲の世界観に浸ることができたし、「検索結果0」では楽曲とマッチした映像が映え、“派手にいこうぜ!”と言い放たれての後半戦ではお菓子のバラ撒きからウォーターガン、巨大ピコピコハンマー、イルカの浮き輪...と自由すぎる展開に!
ただ、これだけアホなことを散々やった後だからこそ、素直な気持ちを綴った「始まりの歌」でこんなにも感情が揺さぶられるのだろう。ひとつひとつのことに意味があり、しっかりと芯が通っているのが彼らなのだろうと思わされた。“上にあがって行かないと、バンドは続けられない”“上に行ったらやりたいことがもっとできる”と断言するカメレオの快進撃は6月30日の赤坂BLITZへと続く!