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LIVE REPORT

MOON CHILD

『MOON CHILD Special LIVE 2013「It’s a brand-new day!!」』

2013年01月14日
@赤坂BLITZ

1999年の解散から14年の時を越えて、MOON CHILDの再結成ライヴ『MOON CHILD Special LIVE 2013「It’s a brand-new day!!」』が1月14日、東京・赤坂BLITZにて開催された。再結成ライヴ開催発表と同時に大きな話題を呼び、チケットも発売即日完売となった本公演。生憎の大雪で交通機関が混乱する中、再結成を心待ちにしていたオーディエンスで会場は埋め尽くされた。
定刻を少し過ぎ、客席が暗転。SEが鳴り響く中、次々とメンバーがステージ上に登場。佐々木収(Vo&Gu)、渡邊崇尉(Ba)、樫山 圭(Dr)の3人が、再び同じステージに立っているという誰もが予想しなかった事実を目の当たりにしたオーディエンスからは祝福の大きな喝采と拍手、嬉し涙の笑顔が送られる温かいライヴのスタートだった。
1曲目に演奏されたのは彼らのデビュー曲であり、今公演のライヴタイトルにも歌詞の一節が引用された「Brandnew Gear」。《すべてが今から始まる》という歌詞とともにMOON CHILDが再結成した瞬間だった。3曲目には早くもヒット曲「アネモネ」から「Blue Suede Shooting Star」「微熱」とシングル曲を連続して披露。オリジナルメンバー3名が奏でるサウンドに、サポートメンバー大渡 亮(Do As Infinity)のロックギターと、都 啓一(SOPHIA)のエモーショナルなキーボードプレイ、KATSU(CROSS)のコーラスが加わったアンサンブルは化学反応を起こし、懐古的な楽しみ方だけに留まらない、新たなMOON CHILDのサウンドをそこに誕生させた。
“14年振りの再結成なんだけど、こんなにたくさんの人が集まってくれて嬉しいです。ありがとう!”と佐々木。そして、11曲目に演奏されたのは待望の「ESCAPE」。MOON CHILDの代名詞とも言うべきこの曲のイントロには、より一層の歓声が上がる。聴く者それぞれの脳裏にそれぞれの思い出を一瞬にして蘇らせる力がこの曲にはある。リリース当時は、大ヒットを記録したこの曲のイメージのみでバンドを語られることをメンバー自身が嫌った時期もあったと聞くが、時代を越えて今もなお親しまれているこの曲を世に送り出したという誇りと自信に満ち満ちた堂々たるステージだった。その後、ラストに向けてアップテンポな曲でヒートアップを続けた客席を、大雪になったこの日にふさわしい冬の名曲「Hallelujah in the snow」でやさしくクールダウンさせ本編が終了した。
大きなアンコールの声に誘われ再び登場したメンバーが演奏したのは「GOLD」。解散後に発表されたベスト盤にのみ収録され、ライヴでは一度も演奏されたことのないこの曲の登場はオーディエンスを驚かせた。ダブルアンコール、最後の最後に演奏されたのはMOON CHILDのライヴでは定番曲「グッド・バイ・バイ」。曲のタイトルとは逆に、ステージ上からも客席からも手を振り合い、お互いに再会の笑顔を交わし、ライヴは幕を閉じた。
客席から投げかけられた“”おかえり!の声に、“ただいま!”と答えた佐々木 収はじめ、渡邊崇尉、樫山 圭の笑顔がこのライヴを集約していたように見えた。