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LIVE REPORT

ENDS

ENDS 恵比寿LIQUIDROOM

2007年04月15日
@恵比寿LIQUIDROOM

クラブビートとバンドグルーヴが融合し、トリップ度激高のトランスサウンドが生まれていた。流行のヒップホップでも、王道のロックンロールでも、ハイセンスなクラブミュージックでもなく、遠藤遼一の感性が創り出したENDSという名の音空間。饒舌なギター、重たいベース、タイトなドラム、浮遊感あるキーボードは交錯することで巨大な音の渦を発生させ、サウンドに体を預けながら、横ノリの心地良さに陶酔しているオーディエンスたちの意識を侵蝕していく。とはいえ、どんなにサウンドの毒性が増そうが、まず届いてくるのは歌だ。ラガスタイルで言葉を吐いたかと思えば、ハートフルに流麗な旋律を歌い上げる遠藤。そこにはメロディーの強さもあるのだろうが、やはり彼のヴォーカリストとしての力量を痛感する。フロントマンである絶対的な存在感はもちろん、艶気もあるエモーショナルな低音ヴォイスの魔力と、己の人生哲学が込められた歌詞のメッセージ性は絶大である。つまり、強固なバンドサウンドによるダイナミックなグルーヴが全身を刺激し、遠藤のヴォーカリゼーションで心を鷲掴みにするのだ。だからこそ、終演後には心地良い満足感と一緒に、ディープな音空間の余韻も噛み締めていた。