スパルタローカルズの企画イベント『平成ロマン』の記念すべき第1回目。この日は日本ロック界において、特に個性的な2組のバンドがゲストとして登場することとなっていた。 まずは、銀杏BOYZがトップを切る。細身のパーカーと海パンといった、“らしい”姿で峯田和伸(Vo&Gu)が登場。優しく語りかけていたかと思えば、メンバーと共に人間の理性なんてとうに吹っ飛んだ荒々しいステージングを魅せた。形にとらわれない、ありのままを音にしたサウンドは心に突き刺さる。 続いて、新曲を携えてサンボマスターが登場。疾走感あふれる「光のロック」や、前へ突き進む「歌声よおこれ」といったナンバーで、会場をひとつにまとめ上げる。彼らの叫びにより、観客もさらにヒートアップ。言うまでもなく、拳を突き上げるだけでは物足りなくなったオーディエンスがモッシュやダイブに走った。 そして、企画者であるスパルタローカルズがいよいよステージへ。「ニューヒーロー」から始まり、ライヴバンドとして培われてきた厚みのあるサウンドを轟かす。一方で安部コウセイ(Vo)の甘い歌声は、それらにまろやかさを付け加え、より心地良くさせる。ベース音だけで歓声が沸き起こった「春忘却」においては、よりシリアスに、かつ大胆な音の流れに、ただただ身をゆだねるのも悪くなかった。 アンコールで演奏された「トーキョウバレリーナ」は、とにかく明るい。聴いているだけで元気を与えてくれる。大きなミラーボールが輝く下、観客は思いのままに踊っていた。そんな姿を目にすると、小さいハコだろうが、大きいハコだろうが、そんなことは関係ないことを再確認させられる。“カッコいいと思った、スパルタの音楽をするだけ。”結成当初から変わることのない、ライヴバンドとしての原点を感じさせるステージが、そこにあったのだ。