SEが鳴るや否や、総立ちで4人を迎えるファン。その表情も落ち着かない感じだ。それもそのはず。この日はバンド史上最大キャパとなる日比谷野外大音楽堂でのワンマン。“何を観せてくれるんだ?”といった期待感剥き出しの熱気の中、渦中のmonobrightは1曲目に「20th Century Lover’s Orchestra」を投下。“盛り上がっていこうぜ~! 日比谷!”と桃野陽介(Vo&Gu)は雄叫びを上げる。「ヒーローヤング」「未完成ライオット」と畳み掛け、徐々にボルテージを上げていくパフォーマンスは完全に野音を支配していた。...と思いきや、のっけのMCで“この度は『BRIGHTEST HOPE』、日比谷野外音ドクドウ...噛んだ~!”と会場の笑いを引き起こす。序盤のギュッと引き締まったステージに“今日のmonobrightはすごい気合いだ”と感銘を受けながらも、キッチリ(!?)ハズしてくれる桃野に、どこか安心感みたいな気持ちを抱いたのは僕だけではないだろう。しかし、その“いつもの”monobrightによって気分はさらに前のめりになる。「boy」では桃野がスティックを持ち、瀧谷 翼(Dr)との掛け合いを見せ、松下省伍(Gu)がメインヴォーカルを取ったり、中盤の「music wonder」~「涙色フラストレーション」ではアコースティックバージョンも披露し、初の野音をさまざまなパフォーマンスで彩った。そして、後半戦。「学校」では松下のジミヘンばりのギター背面弾きが飛び出し、「アナタMAGIC」でメンバー、オーディエンスは一心不乱に踊り盛大にラストを盛り上げたのだった。ダブルアンコールでは、11月11日リリースのニューシングル「孤独の太陽」を披露。新たなmonobrightの幕開けを告げ、完全燃焼を見せた野音ワンマンだった。