強力なロックアルバム『HIGH VOLTEX』を引っ提げての全国ツアーの初日は、4年振りのワンマン公演。1曲目をミディアムな「Bang Bang Ban」が飾るが、それは嵐の前の静けさであることを肌が感じ取っている。そして、「Long Time」「Phantom」でバースト! なのに、“この3曲は前座だから”と小林賢司(Ba)。その言葉通り、痛快なビートをジャブのように繰り出し、重心の低いベースがボディブロウを入れ、ソリッドなギターがストレートを放ち、さらにヴォーカルの咆哮がアッパーを打つ、そんな直情的なバンドグルーブが観客を踊らせ続けるのだった。両者の高揚感がマックスを迎えたオーラスは再び「Bang Bang Ban」。感情のメーターを振り切った状態での同曲の投下にフロアはバックドラフトを引き起こし、もはや場内は熱気の海に...。最高のツアー初日となったことは想像に容易い。