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ばってん少女隊 ライヴレポート

【ばってん少女隊 ライヴレポート】『ばってん少女隊の、田舎娘FINAL 〜私は私に期待大!!!〜』 【第二部】 2021年3月28日 at TSUTAYA O-EAST

2021年03月28日
@TSUTAYA O-EAST

3月28日、九州を拠点に活動するアイドルグループ“ばってん少女隊”が東京・TSUTAYA O-EASTでライヴ『ばってん少女隊の、田舎娘FINAL 〜私は私に期待大!!!〜』(昼・夜の2回公演)を行なった。星野蒼良が3月末日でグループ卒業するということで、5人(希山愛、上田理子、春乃きいな、瀬田さくら、星野蒼良)のばってん少女隊としてのライヴはこの日がラストとなる【第二部(夜公演)】をレポートする。

18時、“愛、理子、きいな、さくら、蒼良! こっからが私たちのステージだ!”というかけ声に続いて、オープニングSE「but-show TIME」が流れ、メンバーがステージに登場。15年9月にリリースしたインディーズデビュー曲「ばってん少女。」で口火を切ると、元気な歌とダンス、そして終盤は星野が笛を吹いて盛り上げていく。続けて、タイトル通りスウィング感のある「スウィンギタイ」、女の子の複雑な恋心を歌う「OTOMEdeshite」と、昨年10月に発売した3rdアルバム『ふぁん』の楽曲を聴かせた。

第二部の衣装は2017年3月に開催したツアー『ばってん少女隊の、田舎娘が四大都市のライブハウスを巡るツアー』で着用したもので、“最後にメンバーカラーの衣装を着たいなって。青、好きだし、自分の中でも印象深い衣装だったので”という理由で星野がセレクトした。

続いてのブロックもアルバム『ふぁん』収録曲で構成。力強さを感じる振り付けも印象的な「Just mean it!」、“みんなで一緒にジャンプするよ!”と呼びかけて明るく感謝の気持ちを伝える「ありがとーと」、「でぃすたんす」「ジャン!ジャン!ジャン!」と曲ごとに違った雰囲気を作り出す。

ここで、ばってん少女隊の歴史を写真で振り返るコーナーへ。第一部では集合写真でのメンバーの成長を振り返ったが、第二部は“各メンバー×星野でみる ばってん少女隊成長の記録”と題して、星野とメンバーそれぞれとの関係性が分かる写真がビジョンに映し出された。車や電車での移動中の写真、髪をセットしてもらっている写真、イベントのバックステージの写真など、中野良さが感じられる貴重なショットが多数披露されて、ファンに嬉しい企画となった。

後半最初のブロックは「Bye Bye Bye」など、星野のリクエスト楽曲で構成。博多を代表するお祭り『山笠』での走る時のかけ声“おいさ!”をループさせ、独特な世界観でばってん少女隊の新境地となった「OiSa」もここのブロックで披露。「ナンバーショット」は歌い出しを星野が担当している曲で、メンバー全員がこの曲をセットリストに入れたいと希望したようだ。

「STORM!」やメジャーデビュー曲「おっしょい!」でさらに会場を盛り上げたあと、記念写真を撮り、最後のMCコーナーで4人が星野にメッセージを送るーー

希山:蒼良とは年齢は一番離れとるけど、そんなん感じんくらい一緒におっても楽で、何もしゃべらんくても安心する感じです。温泉にもふたりで行ったり、楽しい時間を過ごしました。私の支えになってくれて感謝の気持ちでいっぱいです。蒼良がこのグループにいてくれて本当によかったです。これからもずっとずっと心におります。

春乃:蒼良は冷静で、公平で、やさしくて。最年少と思えんくらいいろんなところを見てて、うまく仲間にするんだよね。パフォーマンスでも気持ちの部分でも助けてもらったし、一昨年、私が活動休止した時も私の代わりにMCとかも頑張ってくれてて、戻ってきた時、“あれ? やることない”って思いました(笑)。これから別々の道を進むのは寂しいけど、ここをひとつの通過点として私たちは前向きに頑張っていくし、蒼良が自分の人生を前向きに考えての決断を応援したいです。お互い胸を張って会えたらいいなと思ってます。

瀬田:蒼良は年下に感じないんですよね。年上か同い年のような感覚。カラオケに行っても好きな曲がぴったり合うのよ。もっと楽しくなるって思ってたので寂しいなという気持ちもあるけど、お互いに目標があるので頑張っていけたらなって思います。

上田:5人になった時に、これ以上減るっていう感覚がまったくなくて、“本当にこれからだな”って思ってたから、寂しいなって思いはあったんですけど、私はテンションが変なんですけど(笑)、蒼良は受け止めてくれる空みたいな、広い心を持っていて、安心感があります。すごい楽しかったから、「STORM!」「おっしょい!」を歌ってる時に終わってほしくないなって手が震えてきちゃって...。5人のばってん少女隊を愛してくださってありがとうございました。そして、蒼良。ばってん少女隊に入ってくれてありがとう!

ーーそんな上田の涙に思わず、“上田さんにそんなこと言われたら、ずっと涙止まんないです”と星野の目にも涙が。そして、星野も想いを言葉にした。“私は小学6年生からばってん少女隊としてアイドルを続けてきました。その中でいろんなことを学べました。ばっしょーに入る前は夢がなくて、自分に自信もなくて、控えめな、でも外で元気に遊ぶ人だったんですけど、グループに入ったことによって心が強くなりました”と自身の変化に触れ、“いつもファンの方は私の味方でいてくれて、“つらいな”とか“苦しいな”とか思うことも活動してくる中でありました。正直、何回も“もう辞めようか...”って悩んだんですけど、いつもみなさんが応援してくれたからここまでやってこれました。特に、星野蒼良推しでいてくれたみなさん、すごく感謝しています。特典会とかで話をする時、“すごく真っ直ぐだな”ってすごく思ってました。その真っ直ぐな心はずっと持っていてほしいです”と応援してきたファンに感謝した。また、“メンバーのみんなもひとりひとり思い出があって、実は最後のリハーサルの時にお手紙を渡して、それが全てなの。ここでは言わないんですけど(笑)。一緒にいて楽しいなと思えるメンバーと活動できることが幸せだなと思いました”とメンバーには個別に手紙を書いたようだ。そして、“ずっと一番側で応援してくれたパパとママにすごく感謝してます”両親への感謝の気持ちを言葉にして、最後は“たくさんの支えがあって、私はこんなに強くなりました。これから会えなくなりますけど、みなさんの心に私はいるのでいつでも思い出してください。星野蒼良、ばってん少女隊、やり切りました! ありがとうございました!”と笑顔とともに力強い言葉で伝え、ファンからは大きな拍手が返ってきた。

5人で「夢のキャンバス」を歌ったあと、星野以外の4人はステージから退き、ラストは星野がひとりで「Happy」を歌唱。“約6年間、ばってん少女隊で活動できて幸せでした。以上、ばってん少女隊の星野蒼良でした! ありがとうございました!”と最後のメッセージを残してステージを降りると暗転し、“以上を持ちまして、希山愛、上田理子、春乃きいな、瀬田さくら、星野蒼良。5人のばってん少女隊を終了致します”という場内アナウンスが流れて終演...かと思われた瞬間、「OiSa」のイントロが流れ、突如お面をつけた“6人”がステージに現れて「OiSa」を披露! その後、6人はひと言も発さずに去っていったのだが、ビジョンには6人のシルエットとともに“4/2(Fri)19:00 start ばってん少女隊生配信ライヴ「新学期deshite」”という内容の告知が映し出される。集大成的な内容のこの日の公演は、星野蒼良の卒業ライヴであると同時に、春乃が“ここがひとつの通過点”と言っていた通り、ばってん少女隊の次につながるライヴとなった。

取材:田中隆信

ばってん少女隊

2015年6月に活動開始。スターダストプロモーションの福岡営業所発5人組アイドルグループ。グループ名の“ばってん”は主に九州地方で使われる方言から来ており、福岡から九州全体、そして全国を盛り上げて元気にできるようなグループを目指す。19年春には生バンド演奏による東名阪福のZEPPツアーを開催。同年7月には念願だった地元福岡最大の夏フェス『NUMBER SHOT」への初出演を果たす。16年4月より福岡県宗像市の観光大使を務めている。