ポルカドットスティングレイが2ndミニアルバム『一大事』の発売記念ライヴとなる『ポルカドットスティングレイ ポルフェス29 #一大事 ワンマン』をEX THEATER ROPPONGIで開催。本編とMV撮影の2部構成となったスペシャルライヴは、ファンを巻き込むライヴを繰り広げるポルカドットスティングレイならではのものとなった。
『一大事』リリースに伴った唯一の発売記念ライヴはバンドの人気急上昇を物語るように即完。この日を特別なものにするためバンドは『一大事』から全5曲を含む本編と「パンドラボックス」のMV撮影の2部構成に挑んだ。まさに“何かを企むハイカラーギターロックバンド”の面目躍如。1曲目でミッドテンポの「少女のつづき」をじっくりと聴かせると、「テレキャスター・ストライプ」で演奏は一気に白熱。“跳べ!”という雫(Vo&Gu)の掛け声に拳と声を上げながらフロアーを埋めた観客がジャンプ。そこからバンドは雫曰く“アゲアゲのセット”を1時間にわたって披露。ダンサブルな演奏を支えるウエムラユウキ(Ba)とミツヤスカズマ(Dr)の大胆なプレイ。そこにクセを加えるエジマハルシ(Gu)のエキセントリックなフレーズ。そして、吐息混じりに歌う雫の艶っぽい歌声(の魅力はR&B風のバラード「リスミー」でより顕著に)。4人は存分にバンドの魅力をアピールすると同時に「半泣き黒猫団のテーマ」と「エレクトリック・パブリック」の2曲では、振り付けと声の上げ方を指南するセイイエスマンの力も借りながら、観客を巻き込んでいった。
そして、MV撮影では観客全員が半泣きアイマスクを着け、バンドの演奏に合わせて踊った。それはバンドにとっても観客にとっても貴重な時間になったはず。感謝の気持ちを込め、“最後まで踊ろうぜ!”と雫が呼びかけたアンコールの「ICHIDAIJI」では無数の風船が降ってきて、この日一番の盛り上がりを華やかに演出した。
撮影:AZUSA TAKADA/取材:山口智男