中野サンプラザはソールドアウト! ジュンスカことJUN SKY WALKER(S)がデビュー30周年記念ライブを5月19日に開催し、シンプル・イズ・ベストなロックンロールで集まった2,200人を熱狂させた。
本公演はレーベルを超えたベストアルバム『ALL TIME BEST ~全部このままで~1988-2018』をデビュー日である5月21日にリリースすることを記念して行なわれたもの。ライヴは代表曲「全部このままで」からスタート。ビートパンクと評された初期のヒット曲から再結成後のナンバーまで新旧織り交ぜたセットリストでアンコールを含む全25曲を披露した。
“これは再結成後にできた曲です。俺たちとお前らの未来の歌です!”という宮田和弥(Vo)の言葉の後に披露された「NO FUTURE」ではスクリーンに歌詞が映し出され、大合唱に。30周年のスペシャルライヴらしく、寺岡呼人(Ba)にマイクが渡され、“小林(雅之 Dr)くんの家からすごく貴重な映像が見つかったということで、最後の歩行者天国のライヴの模様をみなさんと観たいと思います”と1988年11月にゲリラ的に開催された、もみくちゃのホコ天ライヴの映像が初公開されたり、中盤で小林、寺岡、森純太(Gu)がメインでヴォーカルをとる曲が挟み込まれたりと30周年のスペシャルライヴならではの構成で楽しませた。
痛快なパンクチューン「Let’s go ヒバリヒルズ」ではみんながタオルを振り回す光景が広がり、“ジュンスカはビートパンクもあるんだけど、バラードも武器で、俺はどっちかっていうとジュンスカって冬のイメージがあると思うんですよ。もうあったかいけど、今日は特別にやっちゃおうかな”(宮田)と大歓声の中、名曲「白いクリスマス」を披露。みんながかざしたスマホの光が美しいイルミネーションを作り出した。
後半は「START」「すてきな夜空」「歩いていこう」とジュンスカのヒストリーを輝かせてきたナンバーを連発。ベスト盤のためにリアレンジした「言葉につまる」でグッとくる歌と演奏を届けて本編を締め括った。
全国30公演を行なう30周年記念ツアーの開催が発表され、場内を沸かせたアンコールでは変わらぬエネルギーを放出する「MY GENERATION」ではじけ飛び、“最後に1曲贈りたいんだけど、この歌の主人公はあなたです。自分の賛歌としてぜひ、これからこの歌を一緒に歌ってもらいたいと思います”とベストに収録されている新曲「One-Way」を演奏。いつまでもこの4人で転がり続けていきたいという宮田の熱い言葉も集結したファンを喜ばせた。
撮影:平野タカシ/取材:山本弘子
JUN SKY WALKER(S)
80年代後半から90年代前半にかけて猛威を奮った“バンド・ブーム”。その代表選手がジュン・スカイ・ウォーカーズ(通称ジュンスカ)だ。パンクの庶民的解釈ともいえるタテノリ型8ビート・サウンドにのせて、シンプルかつメロディックに綴られる、恋愛や友情、信念や夢。——それらは、いつも熱く生きたいと願うヤング・ピープルのハートを激しく魅了したのだ。03年には、ベスト盤とトリビュート盤が併せてリリースされ、そのナンバー群が不朽の輝きを持つことを証明している。