“セカンド・フェイズ”への突入を宣言したアルバム『Prog-Roid』のリリースツアー、しかも1年以上ほとんどライヴをやっていなかったこともあって、オーディエンスの期待感は開演前からすでにマックス状態。そんな中でステージに登場したメンバーは、サポートギターとキーボードを加えた6人編成で、“エレクトロ×ロック”“クール×ホット”“シュール×ポップ”など、さまざまな要素がクロスオーバーした最新型のSFPサウンドをのっけから大解放。内村友美(Vo)はギターを持たずにヴォーカルに専念し、ミューズの彫像のようにクールビューティーな魅力を振りまく一方で、蓮尾理之(Synthesizer)や山崎英明(Ba)が前に飛び出してソロを披露するなど、ステージングの印象はかなりアクティヴ。全ての曲で映像と照明が活用され、例えば「are」では明滅するドットや波形がアブストラクトなイメージを増幅させ、「ハレーション」では強烈なバックライトが実際にハレーション効果を引き起こすなど、視覚的な刺激が素晴しい。前半の「光」「ウツロウ、サンガツ」などのスローナンバーを引き立たせながら、この日初めて内村がギターを手にした10曲目「butterfly swimmer~transition period」以降は勢いのあるナンバーを並べるなど、展開もスムーズ。あっと言う間に本編終了→アンコールに突入し、男性メンバーだけのゆるいトークでほっとひと息付いた後、緊張感を取り戻してさらに3曲を演奏。アルバムの1曲目「free quiet」をラストに置き、ライヴ全体をひとつのループとして完結させると、ダブルアンコールとして披露した新曲「How to go」(12月7日発売)は、予想以上に肉感的なロック色の濃い曲だった。School Food Punishmentは一瞬も立ち止まらず、飽くなき進化の道を猛スピードで突き進んでいる。