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LIVE REPORT

SEKAI NO OWARI

『SEKAI NO OWARI at 武道館』

2011年11月22日
@日本武道館

ステージに設置された大型ビジョンに10秒前からカウントが点灯。会場中の観客からカウントダウンが起こり、0になるとOMC-1なるロボットが登場し、陽気に開演のアナウンスを告げ会場を盛り上げる。そして、星空のような照明演出の下、「スターライトパレード」が始まる。...と、このライヴは終始ファンタジーに満ちあふれた演出が隅々に施されていて、それがSEKAI NO OWARIの楽曲、ファンの表情をより一層輝かせていた。藤崎彩織(Pf)を始めメンバー一体となって演出の一から全て取り組んだというこの初の武道館のライヴは、デビューから約1年で辿り着いたという勢いだけでなく、彼らが唯一無二のバンドであることを証明するものだった。1曲目の「スターライトパレード」の深瀬 慧(Vo&Gu)の第一声から感じていたが、彼の歌は聴く者を惹き付ける圧倒的な存在感、説得力がある。真っ白くピュアなようで、残酷なまでの現実も告げる歌。まさに終わりと始まりというか。それを卓越したセンスでポップミュージックとして放つ楽曲はライヴでキラキラと輝いていた。途中、初めてMCをするというLOVE(DJ)がコール&レスポンスをしたり、3週間前にできたという中島真一(Gu)の初の作詞による新曲披露など、初もの尽くしの試みがサプライズ的にファンの歓声を起こす。終盤は「ファンタジー」「青い太陽」と畳み掛け、大ラスは銀テープを噴射させ「インスタントラジオ」で締め括った。怒濤のように過ぎ去った約2時間だったが楽曲を聴いた後、“終わり”と“始まり”というメッセージをゆっくりと脳で咀嚼させてくれるように余韻を残してくれるSEKAI NO OWARIのライヴ。そんな表裏一体のある高揚感を感じたのは初めてだった。