初のフルアルバム『19.』リリース後に始まった初のワンマンツアーはメンバーにとって10代最後のツアーとなるだけに、いつも以上に気合いが入っていたことだろう。さらに、Yurika(Gu&Cho)がツアーファイナルをもって脱退ということもあり、その最終日はたくさんの人であふれ返った。オープニングの「ゆらりゆらりゆら」をはじめ、ポップで覚えやすい楽曲がЯeaLの持ち味でもあるのだが、中盤で披露した「カタリナ」は重厚な雰囲気をかもし出し大人っぽい一面をのぞかせる。また、「エゴサーチ症候群」ではRyoko(Vo&Gu)の“いくぞっ!”という元気の良いひと言につられ、観客も笑みを浮かべ、高く拳を突き上げ、場内の熱量も際限なく高まっていく。
終始、ニコニコ顔で進んでいったライヴ。だが、別れの時は嫌でも近付いてくる。“今日ほど、“最後です”って言いたくない時はありません”とメンバーであり、友達でもあるYurikaへの想いを語るRyoko。そして、その姿を熱い眼差しで見守るAika(Dr&Cho)とFumiha(Ba&Cho)。“YurikaのいないЯeaLにピリオドを打とうとも考えた。無理やなって思って前を向いた時、みんながいた。曲を届けてくれて、ライヴをやってくれて、ありがとうって。だから、この場所を守っていかないとって思いました。このツアーで大人になれたからこそ、等身大で伝えられる曲です”...彼女たちの出した答えはЯeaLの存続。だからこそ、本編最後に用意された《先は見えない それでも行くよ》と歌う「スタートライン」には、これからも頑張っていこうする彼女たちの決意に満ちていた。
撮影:MASANORI FUJIKAWA/取材:水谷エリ
ЯeaL
リアル:大阪発のガールズバンド。バンド名の“Я”は“やー”or“ろしあもじ”or“ろしあ”で変換できる。作詞作曲を手掛けるRyokoのポップメイカーとしてのポテンシャルの高さと、圧倒的なライヴパフォーマンスが話題となり、関西を中心に人気急上昇中! 2016年3月にシングル「秒速エモーション」でメジャーデビュー。17年3月にリリースした3rdシングル「カゲロウ」が人気テレビアニメ『銀魂.』新シリーズのオープニングテーマとして注目を集める中、同年5月に待望の1stアルバム『19.』をリリース!