メジャーデビューしたての初々しさと、だからこその“伝えたい”という熱い想い。その両者が痛いほどにあふれたステージだった。7月20日にシングル「トモダチメートル」でメジャーデビューしたツインヴォーカルユニットThe Super Ballの赤坂BLITZワンマンは、登場するなりふたりが向き合ってのアカペラでスタート。この美しいハーモニーこそが彼らの最大の魅力であり、その後もバンドを従え、佐々木陽吾はアコギを奏でながら、さわやかなナンバーを次々に聴かせてゆく。“メジャーデビュー後初めてのライヴ、一生忘れない最高の思い出が作れたらなと思っています!”と語る吉田理幹は、詰めかけたオーディエンスを前にちょっぴり緊張気味。それでも「シアワセ」ではフロアーを左右に分けてともにメロディーをハモったり、「夢人島へGO!」ではタオルを振ったりと、ライヴならではの一体感で場内のテンションをグングン上げていく。また、演奏の合間には共同生活を送る彼らの仲の良さやフランクなキャラクターがうかがえるMCも挟み、まず最初に目標とした場に立てたことに“ありがとう”と感謝を示した佐々木に吉田が照れるのも微笑ましい。ライヴ後半では吉田の弾くピアノが情熱的に躍るジャジーな「秘密」やバラードの「流れ星の街」をドラマチックに聴かせる一方、“苦しいこと、弱いことも全部力にして羽ばたいていこうという曲”と披露された新曲「SKY」では清々しいハーモニーに力強さを潜ませて、彼らの表現活動におけるテーマを描写。新たな出発の場所で“もっとみんなのことを笑顔にできる曲を作りたい”という決意を強くアピールしてみせた。