ステージ上に現れたFUKIがゆっくりと椅子に腰かけると、「キミがスキ」のイントロが流れ始める。そして、歌い出した瞬間、一気に空気を変える。この歌声は彼女の最大の魅力だろう。スモーキーでいながら、身体中にゆっくりと染み込んでくる。さらに、それはCDで聴くよりも力強く、訴えかけてくるのだ。
前回のワンマンライヴのあと、さまざまな場所でのイベントライヴを重ね、自分のペースを掴んだのだろう。歌声に余裕ができ、ちゃんとお客さんの目を見て、そして分かち合うように歌うことができるようになっていたのだ。
そして、驚くべきなのがアンコールで披露された「ホンモノの恋、はじめませんか?」で観せたダンス。これまでの楽曲とは異なりビートを効かせたこの曲で、彼女はキレのいいダンスを披露。今後のさらなる可能性を感じさせ、この日は幕を閉じた。観るたびに成長を遂げるFUKIが、どう進化するのか、楽しみで仕方ない。