デビュー時から“ワンマンで日本武道館に立ちたい”、そう切に願ってきた彼女が、最初にファンの前に見せたのは、最高に輝いている笑顔だった。そして、始まった記念すべき1曲目は「アヴァロン・ブルー」。いきなりのテンションの上がりっぷりにフロアーも大興奮。「AURORA」ではステージを目いっぱいに走り回り、来てくれた人全てを巻き込もうとする歌声とパフォーマンスに圧倒され、「GENESIS」では武道館全体をレーザービームが支配したかのように放出され、異空間が演出された。この最初の勢いだけで、胸がいっぱいになってしまうのは、きっとここにいた誰もが同じ想いだろう。しかし、彼女の魅力はこれらの代表曲だけではない。それをしっかりと見せつけたのが、心の奥底に眠る闇を、美しさに昇華させた「クロイウタ」を切々と歌い上げ、肌の温度を感じる「虹の音」をひざまずきながら歌ったブロックだろう。
さらにはアコースティックで、昔から大好きだったというバンド、Aoの安田貴広(Vo&Gu)を招いての「A New Day」、生のストリングスと贅沢に歌い上げた「Roses」など、武道館でしか聴けないスペシャルステージを体感させてくれた。
アンコールでは、バンドメンバーに“エイルは4年前、4年後に武道館に立ちます!と言ってたよね”と言われ、有言実行したことに対して拍手をされると思わず涙を流してしまう一面も。でも、すぐに涙を拭うと、気丈に振る舞い、“この気持ち、届けー!”と叫び、「ツナガルオモイ」を熱唱。これからの未来をさらに楽しみにさせてくれるような最高のライヴだった。