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LIVE REPORT

The Birthday

『COME TOGETHER TOUR 2014』

2014年10月07日
@渋谷公会堂

5月からのツアーもいよいよファイナル! 客電が落ちると、2階席を含めて総立ちだ。オープニングの「LOVE GOD HAND」、肉薄するビートとサビの《愛の手を!》に合わせて早くも観客の拳が上がる。4人のアンサンブルはパワフルかつしなやか。理想的な体温で駆け抜けていく。爆走のロックはもちろん、「SAKURA」では清涼感や明るいメロディーで新風を吹かせたり、要所でフジイケンジ(Gu)のソロが豪快に炸裂したり、ヒライハルキ(Ba)がチョッパーで魅せたりと緩急豊かにライヴは進む。中でも、フジイのボトルネック奏法にチバユウスケ(Vo&Gu)のリラックスした歌が乗るブルージーな「STAR MAN」が絶品で、チバのブルースハープを中心に熱いジャムも! 会場の喝采に“いいね! 渋谷公会堂でロックンロールなんてのは、この間のブライアン・セッツァー以来じゃない?”とチバは嬉しそうに応え、“もともとドリフがやる場所だよね”とクハラカズユキ(Dr)が突っ込む。そう、The Birthdayにとって東京初のホールワンマンなのである。

しかしながら、彼らはほとんど休まずに演奏。MCも1分に満たず、後半に突入する。クハラのタフなスネア、タムさばきからハッピーに弾ける「PIERROT」、“両手上げて”のところでチバが右手を振り上げた「COME TOGETHER」とクライマックスはさらにヒートアップし、全開の照明が降り注ぐ「くそったれの世界」では渋公が大合唱! チバもマイクを客席に向け、大団円に相応しい温かな瞬間が生まれた。無愛想でささくれたThe Birthdayに包容力のようなものが見えてきているのが何より興味深い。