BABYMETAL日本武道館2デイズ。初日は『赤い夜 LEGEND “巨大コルセット祭り” ~天下一メタル武道会ファイナル~』。アリーナ中央には魔法陣が描かれた八角形の巨大ステージが鎮座し、それを取り囲むように2階席まで埋め尽くされた観衆のさまは格闘技のオクタゴンを連想させ、まさにメタル武道会だ。
スクリーンに映し出されたプロデューサーKOBAMETALの“首の準備はできているか? 始まるよー”の開会宣言的な映像が終わると、神バンドが登場し、1曲目「メギツネ」のイントロを合図にBABYMETALの3人が降臨する。MC、アンコールなしのノンストップ13曲という思い切ったこの日の公演では、アルバム収録曲中まだ歌われていなかった新曲2曲も披露された。神を崇める儀式かのごとく、火柱に囲まれたステージで、神バンドのメンバーそれぞれを四方に従え、荘厳な歌声が印象的だったSU-METALのソロ曲「悪夢の輪舞曲」。YUIMETALとMOAMETALのユニット、BLACK BABYMETALの新曲「4の歌」ではふたりが走り回り、“まだまだ足りないよー! 4! 4!”と煽りまくる。「ヘドバンギャー!!」の曲中、YUIMETALがステージから足を踏み外すアクシデントもあったが、次の「イジメ、ダメ、ゼッタイ」では元気に登場。しっかりウォール・オブ・デスを決め、(女性アーティスト)武道館最年少公演とは思えない、いつも以上の激しいパフォーマンスで1万人の観客を掌握した。
翌日は『黒い夜 LEGEND “DOOMSDAY" ~召喚の儀~』。客電が消えると今回のDOOMSDAYについてのストーリー映像が映し出され、「BABYMETAL DEATH」からライヴはスタート。前日の影響もなくYUIMETALとMOAMETALの激しく可愛いパフォーマンスが序盤から炸裂。SU-METALは《絶望さえも未来になる》と歌う美しく切ない新曲を初披露した。轟音のメタルサウンドの中、魔法陣効果なのか、ライヴの神が武道館内の人全員に憑依したかのような一体感が終始感じられたこの日のライヴは、運命の銅鑼をSU-METALが叩いて倒れ込み終了し、ここから召喚の儀へ。映像でBABYMETALが日本でのメタルレジスタンス第一章を終え、異国の地へと武者修行の旅に出るために召喚されることが告げられると、天からゆっくりと3櫃の真紅の棺桶がステージに下ろされる。すると3人はそこに吸い込まれるように入棺し、なんと再び天に戻っていくという予想だにしない結末に観客は驚愕!
しかし、すぐさま“LEGEND"Y" YUIMETAL 聖誕祭、LEGEND"M" MOAMETAL 聖誕祭 in EUROPE”の文字がスクリーンに映し出されると、武道館は大歓声に包まれた。小さなライヴハウスから始まったメタルレジスタンスの戦いはついに海外へ。新たなストーリーを求めこの日BABYMETAL JAPANが誕生した。