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LIVE REPORT

斉藤和義

『斉藤和義 20th Anniversary Live 1993-2013 “20<21” ~これからもヨロチクビ~』

2013年09月01日
@さいたまスーパーアリーナ

満杯のさいたまスーパーアリーナにて開催されたのは、デビュー20周年を記念したスペシャルライヴ。最初のMCで“今日はお祭りだと思っているので、楽しませてもらいます”と宣言し、“最初に言っておきますけど、今日は長いです”と語った通り、アンコールを含めて全30曲、約3時間半のステージが繰り広げられた。当然のようにプレイされるのは、ヒットナンバー「ずっと好きだった」に始まり、デビュー曲の「僕の見たビートルズはTVの中」や多くのアーティストがカバーする「歌うたいのバラッド」といった代表曲が目白押しで、まさに20年の集大成とも言える内容。また、リリース前の新曲「カーラジオ」「Always」も披露され、10月23日に2枚同時発売するアルバムのタイトルが“斉藤”と“和義”になることも発表。さらに、アンコールではセンターステージで「アゲハ」「月光」など4曲を1曲ごとに東西南北の4方向を正面しながら弾き語るというサプライズ演出もあって、とにかく客席の歓喜の声が終始途絶えることはなかった。そして、そんなライヴを体感して何よりも感じたことは、楽曲から滲み出るロックへの愛情であり、ロック魂である。「Hello! Everybody !」でキース・リチャーズを真似たりしつつ、百戦錬磨のメンバーと繰り出す柔軟で屈強なバンドグルーブで観客を魅了する斉藤和義。楽曲にロックのエッセンスがふんだんに盛り込まれていることは言うまでもなく、それらが喜怒哀楽であり、問題提起やメッセージ、ロマンスに至るまで、自身の想いと直結しているところもロックだろう。時代と対峙し、日常を切り取りながら、ロックを鳴らし、歌い続けているということだ。それが20年の軌跡を彩る、どの楽曲からも感じられた。