ねずみ花火

春の終わりに 滲む涙雨 夏のひだまり 恋しくて
浅葱色した 高い空が好き 君と重なる 遠い碧

君を覚えし手の平すり抜ける 夏のにおい運ぶ南風
過ぎ行く時間はゆっくりと 旅立つ僕の道を染めるかな

ねずみ花火 耳鳴り 君の笑い声 薄明かりの先にあなたを見てた
今も瞳閉じると浮かぶ面影に まだ心は歪む

呼吸するように 君の名を呼んだ 時間も全て夢の跡

宛なき手紙は今もなお 机の奥で君を待ってます
あの夏は今じゃ万華鏡 腕を広げて誰を感じよう

夏の風に 蝉しぐれ 苺のシロップ ふさぎこんでた思いが廻りだす
なつかしいね あの頃聞いたメロディーを 今もまだ胸に抱く

ねずみ花火 耳鳴り 君の笑い声 薄明かりの先にあなたを見てた
今も瞳閉じると浮かぶ面影に まだ心は歪む

夏を待って 君の気配 されど蜃気楼 陽炎に揺れる小さな決意
寂しくとも「忘れるよ」 そう口にすれば また一つ強くなる
でも涙あふれる 新しい恋を待つ
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