妹よ

しらじらと明ける頃
びしょぬれで帰って来た
蒼(あお)ざめた顔をして
一言も話もせず
妹よ今は何もきくまい
君の好きにするがいい
だけど傷つく君を
見たくはないんだよ
無邪気な笑顔が消えるのが つらいんだよ

もう少し見ないふり
していてといった君の
悲しげなあの顔が
気になって仕方がない
妹よ今は何もきくまい
君の好きにするがいい
だけどこんなにまでも
せつなくさせるのは
どういう男か知りたいと 思うんだよ

この部屋を捨てるのか
荷物までまとめている
なぐりつけひきとめて
やりたいと思うけれど
妹よ今は何もきくまい
君の好きにするがいい
だけど夢からさめて
さびしくなったなら
何(なん)にもなかった顔をして 帰るんだよ
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