闘う男

成功した奴だと 人は羨むけれど
あいつは 変わりはしない
人の中が苦手さ
目の前の壁 今日も壊すだけさ
幸せな奴だなと みんなが憧れても
昔と変わりはしない 仲間もできやしない
登り始める 今日も急な山を

だから 君がわかってあげて
心のたったひとつでいいから
あいつらしさを わかってるのは
君しかいないはず

上を見れば きりがないから
追い越されるのを 恐れるから
それとも他に 訳でもあるの
自分をどこまで 追い詰めてゆくの
こんなに闘う 男ってなんだろう

だから君が わかってあげて
心のたったひとつでいいから
どろんこで帰った 子供の汚れを
拭きとる母のように

犬のようにただ働いて
虫のように死んでゆくだろう
そして地上に 残せるものは
何ひとつ 形もないだろう
でも 憶えているはず
花のような君を
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