12月の空

ぽつりぽつりと並ぶ自販機が
夜の家路を導いてく
深く息を吐くんだ
君が好きだったこの坂の道
僕は今でも歩いてるよ
揺れる木々は香る
変わり続けてくこの街は
記憶 そこかしこにちりばめてる
にじんでる君の姿は
まだ 笑ってる
慌ただしく消えてくバスの背で
時間の残酷さに気づく
12月の遠い空

なんの予告もなくこの身体が
終わりを迎えたとしたなら
光る世界消える
でも僕が刻んできた証しは
誰かの歴史に絡まって
いつのまにか 永久に 永久に
君が心の中に僕を
どんな形に仕舞うか知らない
色あせることはあっても
きっと 消えない
街の音 逃げるように駆け上る
歩道橋から見上げている
12月の遠い空
空 深い

空 遠い
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