太陽病

陽が差す路上を逃げ出して
木漏れ日たちと戯れる
君の微笑みが
汗ばむ僕の微熱上げる

ガラクタばかりの裏庭に
見つけた写真立ての中
セピア色した表通りは夏

太陽にやられて幻をみてる
あの時もこんな熱い昼下がり
君にうなされて冷めやらぬ想い
それは陽炎と消えた

僕らが青い果実の頃
空には白い雲が見えた
とても静かな甘い匂いがしてた

楽園を求めてさまよい歩いてた
喉を乾かせる熱い昼下がり
公園から見えた狭い空の下
ここが何処かもわからずに

溶けてしまいそうな
蝉時雨の中
遠い君を想う

太陽にやられて幻をみてる
あの時もこんな熱い昼下がり
君にうなされて冷めやらぬ想い
それは陽炎の
ゆらめきのざわめきに消えた
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