雪しぐれ

こころ細げに 雷鳥啼いて
朝を待てずに 深山へ帰る
ふたり旅した おもいで宿は
あゝ雨の中…
ひとり寒々 目覚めれば
外は涙の 雪しぐれ

秋も深まり 色褪せながら
冬を迎える 山あいの宿
傘を差し掛け 寄り添いながら
あゝ飛騨川に…
あの日浮かべた 夢いくつ
外はみれんの 雪しぐれ

恋の悲しみ 逃れる旅は
明日も続いて 行くのでしょうか
昨夜続きの 冷たい雨が
あゝ音もなく…
女ごころに 降りしきる
外は涙の 雪しぐれ
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