人生情け傘

雨の屋台の 三三九度で
捨てた故郷と 親ごころ
離れずに…離さずに あんたとふたり
憂き世しぐれに 身をよせながら
惚れてつれあう 人生情け傘

ひとつ越えても 山また山の
つづく苦労の いばら道
振り向かず…振り向けず あんたとふたり
我慢くらべの 駆け落ちぐらし
耐えて忍んだ 人生情け傘

涙つづりの 幾春秋(いくはるあき)も
過ぎてしまえば 語り草
ほどかずに…ほどけずに あんたとふたり
絆一文字 明日に賭けて
夢もひろがる 人生情け傘
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