夜汽車

あれは十九歳(じゅうく)のよー 春まだ遠い
星も凍てつく 北の駅
響く汽笛に 背中を押され
上り夜汽車に 飛び乗った
夢の切符を 握りしめ

旅の埃はよー はらえもするが
なんではらえぬ 面影よ
白い林檎の 花咲く丘で
好きと言えずに 背を向けた
君は元気か 幸せか

晴れと思えばよー 雨降る夜更け
男ごころが また濡れる
呼んでいるよな 汽笛がひとつ
夢の夜汽車で 帰ろうか
遠いあの日へ ふるさとへ
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