マリーゴールド

ばた足で駆け下りてゆく
夏の音 肌キラめく
遮るものない隠れ場所
華やぐ庭に立って

草葉色に馴染む太陽 吸い込んだ

思い出せるよ
泣かないで 震えないでって
指先から微笑むように

スノードロップを見渡すような
繭籠り ひとつ 掌
命与えるため消えゆく
美しき殻破って

ほのか灯る 空洞の胸 塞いだ

どんな世界でも
明日はいつも新しく生まれ変わる
歪む景色に
泣かないで 震えないで
小さな花が微笑むように
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