さすらい譜

男は初めて 愛した女(ひと)を
かくしているのさ ポケットに
地図さえ持たずに 旅をして
最後は故郷に 似ている町か
ひとり ひとり 誰かがひとりいればいい
孤独な夢の 道づれに

斜めに暮れゆく 都会の日暮れ
夕陽が身にしむ 風の街
探しているのは 面影の
優しいあの娘に 似ている女(ひと)か
遠い 遠い 今では遠いふる里よ
旅路の駅で しのぶ町

失くして気がつく 愛もある
振り向きゃ切ない 想い出ばかり
風に 風に 散らした夢は幾つある
明日(あした)も旅は まだ続く
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