烈の瞬

満ち足りた月の夜に 今より遠く願う
この眼に映る世界へ 勇み旅路開いた

誰にも見えぬ先へ 誰よりも遠く速く
されど行く来しれたもの それでも想い走りだす

紅く燃え盛る 今この内に
さすれば開いた 道があるだろう
貫く息吹は 烈なる風の如く

今過ぎ去る この瞬間 この時を僕は知ってる
淀みいく虚構の中に 影を潜め研ぎ澄ました

今はまだ見ぬ場所を探して 劈(つ)んざく想いを胸に潜めてる

満ちた月が僕を照らしてる 突き刺す想いが烈の風に吹く

この今が翔ける 瞬きの中で
それこそ求めた 生き行く瞬間
刹那の時を 翔け行く瞬間

今過ぎ行くこの瞬間(とき)が 鳴りやまぬ内 想いを馳せて
掻き立てる想いの丈の 矛先には何が見える

今過ぎ去った 今から過ぎ行く

時は誰も何も待ちはしない
故に儚く故に美しく 烈の想いと一陣の風
まさにその瞬間(とき) 僕は風となろう
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