蜃気楼

魚が跳ねたよ 僕はそれを空振りする
突然始まる恋の様に 一瞬で夢に堕ちる
万華鏡みたいなレンズで 夜の星を食べる
突然雷に打たれて 一瞬で覚醒する

デジャブの様にスローモーションで
車がフレームインする

蜃気楼かな
夢の様な日々だった
やたら美しい

疲れやすいのは体だけじゃない
僕はいつも空振りする
突然ハマっちゃう恋の様に
一生を棒に振れそうさ

グラスの氷もカランって鳴っちまう
良いタイミングでそう鳴っちまう
「夢ばっかりじゃいられない」なんて真に受ける
デジャブの様にスローモーションで
君が通り過ぎる

蜃気楼かな
夢の様な日々だった
今は望みを閉じて
夢なら眠って見るさ
安らかに

衰えてゆく
喜怒哀楽を伏せて
やり過ごせれば良いのに
また出会えた喜びなどが僕を
殺してはくれない

踊る
心躍る
蜃気楼の中で
むしろ生きている
そんな錯覚も良いさ
夜通し踊ろう
開かれた

踊る
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