Cavaliere Servente

水面を滑らかにすべるゴンドラ
波間にただようカモメの唄よ

いにしえが運んだ恋物語
黄昏に目を覚まし 夢に帰る

霧煙るサン・マルコ
沈みゆく都よ
夜に手をとればつのる想いで
抱きよせて

窓辺に寄りそった影が揺れれば
愛しい唇に燃えるようなGrappa

白い仮面の下で笑うカサノヴァ
朽ちてゆく果実の甘い溜め息

懐かしいアドリアの
髪ほどく潮風
Teatro La Fenice今宵オペラの
幕があき
瞳 見つめあい恋の迷路へ
落ちてゆく
×