スピカ

ありがとう 今ここにいてくれて
きみは鳴かない鳥のようで
胸がなんだか苦しい

ときどき 横顔に孤独が落ちてる
優しさの奥の弱さも知りたいの

どうか きみがおそれてる何かを私にも教えて
どうか 私にできることがあるなら
きみの笑顔のために

その手が触れたとき 不思議だけど
遠いどこかで私たち 出会ってたような気がした

ナイフや憎しみじゃ壊せないものだってあることが
今ははっきりわかるから

どうか悲しみさえ奪わないで
生きてきたすべての日々が私を動かしてる
ひとつも いらない記憶などない

紡いで 重ねて 抱きしめて きみと育てたい
始まる世界 始まるメロディ

遥か 遠ざかる街の名前を もう一度つぶやいて
「どうか前に進めるように」
両手を強く握った

どうか きみがおそれてる何かを隠したりしないで
今は頼りない光でも
必ず 私そばにいるから
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