それぞれの旅

それぞれの人生に 疲れることはありませんか
足を早め 街をゆく人の群れ 西の空の
ああ夕日さえ気づかない

どん行の汽車になど 乗りたいことはありませんか
うつら、うつら 目を閉じて揺れながら 雪の深い
ああ北国へ来るもいい

どうぞ貴方 僕は待っている
どうぞ どうぞ その時
手袋と帽子と ブーツを 忘れないように

それぞれの人生に 疲れることはありませんか
背中まるく 木枯らしをよけながら 地下の駅へ
ああ今日もまた 降りてゆく

温かい暖炉など 恋しいことはありませんか
うつら、うつら 雪嵐ききながら酒に酔って
ああ手枕で 眠るのもいい

どうぞ貴方 僕は待っている
どうぞ どうぞ その時
手袋と帽子と ブーツを 忘れないように

どうぞ貴方 僕は待っている
どうぞ どうぞ その時
手袋と帽子と ブーツを 忘れないように
×