津軽

忘れた訳じゃない 津軽の故郷よ
今頃りんごの 花咲く季節
胸の隅っこに ほこりをかぶった 夢ひとつ
ほかに何にも ないのさ
俺だって 帰りたい 帰れない

あの娘はどうしてる 津軽の故郷よ
浮かべる面影 今でも二十歳
寒い停車場で ちいさな肩先 震わせて
待っているわと 泣いてた
幾星霜過ぎたやら あの日から

離れりゃ懐かしい 津軽の故郷よ
親父やおふくろ 変りはないか
岩木お山さえ 怒っているだろ 親不孝
詫びて呑む酒 苦いよ
俺だって 帰りたい 帰れない
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