さすらい花

うら街の 暗いネオンに
素顔を染めて 酒を注ぐ
さすらい花よ-
ジャズのドラムが 唸るのに
なんで震えて 瞳を濡らす

浜茄の かおる故郷も
また行くあては ないという
恋しい人と-
生きて逢えない みじめさを
酒場すずめが なぜ知ろう

うら街の 夜半のしぐれが
かぼそい衿に そそぐとも
さすらい花よ-
春を待たずに 散るじゃない
俺も泣きたい ひとりたび
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